こんな職人います!

【盆栽職人】讃松園


【今の仕事をするきっかけは?】

元々親が盆栽店を経営していた影響で、物心ついた時には家に盆栽がありました。
厳しい父親の指導の下、小学校へ入る前には植替えをやらされていました。
近所の子供達がやらないようなことをやらされていましたね。

友達と遊びたい気持ちをグッと我慢して手伝い
早く終わらせる事しか考えていませんでしたね。
作業自体は面倒くさいのですが、それでも
自分が手がけた盆栽が成長していく姿を見るのが好きでしたね。

大学を出たあとは一度就職したのですが、両親が歳を取って来た事もあり
宮崎へ戻り、すんなりと盆栽の世界へ入りました。

普通の人よりは、身の回りに盆栽があったので
この世界に入りやすかったですね。

【今主に扱っているのは何ですか?】

「盆栽にならない木はない」というぐらい盆栽全般を扱っています。
だからこれだけというのではないですね。

【今まで一番大変だったことは何ですか?】

商品の数が多いので日々の管理は結構時間がかかります。

台風の時期は大変です。
棚の上ではどうしても風当りが強いので、陳列棚の商品を下におろして
木と木が支え合って強い風をしのぐようにします。
海が近いので「塩害」に弱い植物は室内へ避難させます。
台風が過ぎた後は、強い風で運ばれた塩分を落とすための水洗い作業が必要です。

いつもの台風であれば雨が塩分を多少は洗い流してくれますど
雨が降らずに風だけの台風の時には念入りに洗わないといけません。
これが結構時間がかかります。

【これからどうしていきたいですか?】

どうしても盆栽というと定年後のおじいちゃんが手がけるというイメージがあるんですけど
最近は、若い方とか子供さんが盆栽を始めているという話を聞きます。
香川大学Bonsai☆Girls Project(略してBGP)では女の子達が盆栽を始めています。
スゴイのを作ろうと思ったら年数かかりますけど、最近流行りのミニ盆栽なら
挿し木をして数年でそれなりのものが作れるので女性の方でも作りやすいですね。
植物によっては挿し木したその年に花を付ける植物もありますし。
宮崎では若い人が盆栽を手掛けるのは少ないので、
若い方に盆栽の世界を伝えて行きたいと思っています。

【盆栽は世界から注目されているのでは?】

海外からたくさんの人が弟子入りしているという話を聞きますね。
日本の美学とかわびさびの世界に注目しているのかもしれませんね。

【サザエさんのお父さんが元凶?】

盆栽はおじぃちゃんがやるというイメージであって
サザエさんのお父さんが悪いのではありません。
盆栽の良いものを作ろうと思ったらある程度若いうちから手掛けないといけません。
現在販売されているものでも10年とか20年とかではできないものもたくさんあります。
自分でしっかりしたものを作ろうと思ったらある程度若いうちから
手掛けた方が良いですね。

私も還暦を迎えて作業にはメガネが必要です。メガネがいらない若いうちから盆栽を手掛けてることが大切だと思います。